『インソムニア』
2003年4月3日眠れないんです、怖くて。
いつからだったか。
それを、忘れてしまいそうになるたびに、心の中で何度となく復唱してきた気がします。
最初に眠れなくなったのは、中学一年生の春。
眠ってしまえば、夜が明ける。夜が明けてしまえば、学校に行かなければならない。
新しい学校の教師は無神経で、学友達は冷たい目であたしを見て笑っていました。
学校に行く事が怖くて、怖くて、あたしは眠れなくなりました。
次に眠れなくなったのは、高校2年の夏。
好きな人ができて、その人の事ばかり考えていたから。心が熱くなって、ドキドキして、わくわくしたけれど、告白もできないから苦しい。
悩んで悩んで、結局告白なんて大それた事もできずに、あたしの恋は終わっちゃいました。
思いを告げる事ができなくて、それでも愛しくて、あたしは眠れなくなりました。
そして、今。
あたしは社会人になりました。OLになって大したことのない仕事をやってます。書類整理とか、決算とか。
楽しくもない仕事を、延々続けるのは結構神経に来るみたいです。会話の噛みあわない上司も、いい顔ばかりを見せたがる同僚も、ストレスを増大させてくれます。
そんなストレスの所為か、体重も減って、生理の周期もまばらになりました。
この不景気の中、仕事を持っていられるということは幸せなのかもしれません。
それでも、この現状を幸せだと言葉にすることを、認めようとしない自分がいる事も事実です。
仕事に疲れて帰ってくると、私はぐっすりと眠ってしまいます。
食事も、お風呂も、ベッドの魅力には勝てません。学校生活では有り得ない疲労感です。
毎日毎日、朝早く起きて、食欲のわかない胃に朝ご飯をねじ込んで、隈の残った顔にファンデーションを塗りたくります。
仕事があるって幸せなんだそうですね。
私も、きっと幸せなんですね。自覚していない所で。
そうでも思わないとやってけません。
社会人になって、泥の様に毎日眠る様になって、あたしはまた眠れなくなりました。
眠る事が怖いんです。
でもその恐怖は、中学校一年生の時の恐怖とはまた違うものです。
あの頃は、次の日が来る事が怖くて、眠れませんでした。恐怖で頭がぐるぐるして、眠れなくて布団を握りしめていました。
今は、違います。
確かに次の日が来る事が怖いです。でもコレは恐怖と言うより嫌悪に近い感情ですから。
一日が終わったのに、また新しい一日が始まってしまう事に対しての嫌悪です。
今、あたしが眠れない恐怖は、自分が目覚めるか、ということなんです。
疲れて眠る瞬間、もう無理だ、と思うんです。身体がもう起きるのは無理だ、と。
眠ってしまったら、疲れ果てたこの身体は、永遠の眠りについてしまうような気がするんです。
それが怖くて、眠れないんです。
次の日、浅い眠りを味わっていたあたしは目覚ましの音で目を覚まします。
そして、思うんです。
良かった、目を覚ます事ができたって。
仕事はきついです。辛いです。苦しいです。
でも、眠い頭をカフェインで覚醒させながら働いていると、ああ、まだ生きてるって感じがするんです。
眠いのに、眠れなくて。
眠りたくないのに、眠りたくて。少し、泣きそうです。
いつからだったか。
それを、忘れてしまいそうになるたびに、心の中で何度となく復唱してきた気がします。
最初に眠れなくなったのは、中学一年生の春。
眠ってしまえば、夜が明ける。夜が明けてしまえば、学校に行かなければならない。
新しい学校の教師は無神経で、学友達は冷たい目であたしを見て笑っていました。
学校に行く事が怖くて、怖くて、あたしは眠れなくなりました。
次に眠れなくなったのは、高校2年の夏。
好きな人ができて、その人の事ばかり考えていたから。心が熱くなって、ドキドキして、わくわくしたけれど、告白もできないから苦しい。
悩んで悩んで、結局告白なんて大それた事もできずに、あたしの恋は終わっちゃいました。
思いを告げる事ができなくて、それでも愛しくて、あたしは眠れなくなりました。
そして、今。
あたしは社会人になりました。OLになって大したことのない仕事をやってます。書類整理とか、決算とか。
楽しくもない仕事を、延々続けるのは結構神経に来るみたいです。会話の噛みあわない上司も、いい顔ばかりを見せたがる同僚も、ストレスを増大させてくれます。
そんなストレスの所為か、体重も減って、生理の周期もまばらになりました。
この不景気の中、仕事を持っていられるということは幸せなのかもしれません。
それでも、この現状を幸せだと言葉にすることを、認めようとしない自分がいる事も事実です。
仕事に疲れて帰ってくると、私はぐっすりと眠ってしまいます。
食事も、お風呂も、ベッドの魅力には勝てません。学校生活では有り得ない疲労感です。
毎日毎日、朝早く起きて、食欲のわかない胃に朝ご飯をねじ込んで、隈の残った顔にファンデーションを塗りたくります。
仕事があるって幸せなんだそうですね。
私も、きっと幸せなんですね。自覚していない所で。
そうでも思わないとやってけません。
社会人になって、泥の様に毎日眠る様になって、あたしはまた眠れなくなりました。
眠る事が怖いんです。
でもその恐怖は、中学校一年生の時の恐怖とはまた違うものです。
あの頃は、次の日が来る事が怖くて、眠れませんでした。恐怖で頭がぐるぐるして、眠れなくて布団を握りしめていました。
今は、違います。
確かに次の日が来る事が怖いです。でもコレは恐怖と言うより嫌悪に近い感情ですから。
一日が終わったのに、また新しい一日が始まってしまう事に対しての嫌悪です。
今、あたしが眠れない恐怖は、自分が目覚めるか、ということなんです。
疲れて眠る瞬間、もう無理だ、と思うんです。身体がもう起きるのは無理だ、と。
眠ってしまったら、疲れ果てたこの身体は、永遠の眠りについてしまうような気がするんです。
それが怖くて、眠れないんです。
次の日、浅い眠りを味わっていたあたしは目覚ましの音で目を覚まします。
そして、思うんです。
良かった、目を覚ます事ができたって。
仕事はきついです。辛いです。苦しいです。
でも、眠い頭をカフェインで覚醒させながら働いていると、ああ、まだ生きてるって感じがするんです。
眠いのに、眠れなくて。
眠りたくないのに、眠りたくて。少し、泣きそうです。
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