愚者の祈り

2003年9月2日
首を切り落として
アスファルトに叩きつけたい

破裂する程抱きしめて
許して欲しいと愛を請いたい

零れる程に微笑んで
涙の海に沈むから

柔な熱に染みこんで
紅く染まって構わない

想いが想いが
言葉が
届かなくて
届けなくて

だからお願い

甘く見下し蔑んで
それでもどうか笑っていて


+ + + +


独りでいられるいつまでも
独りでだって大丈夫

言葉なんて曖昧だからいらない
痛みを覚える熱だけ欲しい

平気平気大丈夫
笑えなくても日は昇るから
明日はきっと晴れてしまうから
だから平気

消えてしまう熱なんていらない
耳に張り付く言葉が欲しい

平気平気まだ平気
知らないふりは得意なの
子供みたいに無邪気に笑える
だからまだ平気

擦り切れる程に叫んで
知らない熱で誤魔化して
自分の言葉で自分を慰めた

平気
まだ平気
まだまだ平気

同意が欲しくて涙を流した


+ + + +


クレーターの中心に独り
遠巻きにこちらを見る人がたくさん

穴を這い上がろうと独り手を伸ばす
蔑むように笑ってたくさんの足が消えた

少し痛くて寂しくないけど独り
小さな優越感に浸れる人がたくさん

でも痛みが寂しさだと独りで気づいた
でも優越感が幸せだとたくさんの人は信じる

たくさんの中に混ざりたいと願う人が独り
ただ理由もなく側に温もりが欲しいと思う人が独り
広く何もない空間に耐えられない人が独り

わたしとあなたとわたし
あなたとわたしとあなた

理由はそれだけ


+ + + +


胃の奥にしまいこんだ言葉が
何か言いたげに首をもたげた

暴れないでと願ってみても
全てが裏腹
終わりが近い

神様が教えてくれた言葉は
口に出してはいけないと信じてた
神様が教えてくれた気持ちは
言葉になんかできないと知っていた

巡り廻って気づけば深夜
時計の針が三つ並んだ

時間よ止まれと願っても
朝が恋しい
誰かに会いたい

自分で探し出した言葉は
口にする勇気がなくて仕舞いこんだ
自分で見つけてしまった気持ちは
あまりに痛くて忘れようとしていた

神様は純粋な優しさで
いらない気持ちまで与えてくれた
神様はきっと何も知らない
じゃなきゃこんな気持ち押しつけやしない

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