駆け抜けろ、大空まで!
飛び越えろ、世界の果てまで!
頭の奥でそんな命令が聞こえて、それ以外は何も見えなくなって、私は階段を上り始めた。一段ずつ、小走りに。それから、一段飛ばしで走りながら。
何かが背中を全力で押している。止まれない。
足がもつれて転びそうになる。息が切れて、頭がクラクラする。酸素が足りない。心臓が暴れ出す。鼓動が。生きてる。燃え上がる。
空へ!
ドアを開け放って、屋上にたどり着いて、乱れに乱れた息も整わないまま。
静寂。
頭の中に渦巻いていた命令は勝手に静まった。
もう、何も聞こえない。あの見えない力も、背中を押す両腕も感じ取れない。
ただ煩いくらいに高鳴る心臓と、ひりひりと痛む喉、疲労を訴える足ばかりが、飛べなかった事実をさらけ出していた。
私は、また取り残された。
飛び越えろ、世界の果てまで!
頭の奥でそんな命令が聞こえて、それ以外は何も見えなくなって、私は階段を上り始めた。一段ずつ、小走りに。それから、一段飛ばしで走りながら。
何かが背中を全力で押している。止まれない。
足がもつれて転びそうになる。息が切れて、頭がクラクラする。酸素が足りない。心臓が暴れ出す。鼓動が。生きてる。燃え上がる。
空へ!
ドアを開け放って、屋上にたどり着いて、乱れに乱れた息も整わないまま。
静寂。
頭の中に渦巻いていた命令は勝手に静まった。
もう、何も聞こえない。あの見えない力も、背中を押す両腕も感じ取れない。
ただ煩いくらいに高鳴る心臓と、ひりひりと痛む喉、疲労を訴える足ばかりが、飛べなかった事実をさらけ出していた。
私は、また取り残された。
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