『もどかしさ』

2004年9月2日
 どうしてこんなことになったんだろう。
 どうして私達、もっと違う形でいられなかったんだろう。

 ガラス一枚隔てた向こう側。
 私達を挟むのは鏡なんかじゃない。鏡よりも、もっと曖昧で、ぼんやりした形を、微かに映す透明なガラス。
 それはあくまでも同じ形を持っているのに、影が酷く薄くて、時折、なんだか叫びたくなる。

 時々思う。
 私達は、もっと他の形でいられなかったのかなぁって。
 それは馬鹿げた妄想でしかないけど、だけど考えずにはいられない。現状があり得ないほどに、もどかしいから。
 私達二人とも、同じ学校に通って、同じように笑って、同じように怒って、泣いて、悲しんで。二人揃って実家に帰って、弾けるように走れたなら。

 なんて。
 考えちゃ、いけないことだけど。
 だって、心の中のもどかしさが増えるだけで、他に得られる物なんて一つもないって、知ってるから。

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