『not sympathy』
2004年11月21日 夏 ナツは私の心に決して触れない。
彼女の心に、私も決して触れない。
あの子の頭の中は一体どうなっているんだろう。
熱を計るように、額をぴったりくっつけて、目を閉じたら何か見えるような気がする。だけどそれは希望でしかないということは、しっかりとわかってる。
他人を傷つけても、その反動を少しも受けない親友は、何気ない一言で誰かをよく傷つける。そうして、誰かが痛みを持っていることに気づかず、笑いながら次の話題を持ちかける。
知らないことは、時に罪である。
誰の言葉だったか忘れたけれど、その言葉こそを、私は親友に時々捧げたくなる。
その他人の痛みを理解しようとしない、彼女に。
昔、一度だけ。
彼女を傷つけようとしたことがある。
「ナツは一人でも平気なんだね」
皮肉気に呟いたにも関わらず、彼女は軽く眉を上げただけで、いつものように笑った。そうして、私の心を貫いた。
「そうだよ」
たった一言で。
彼女の心はいつだってどこか空っぽで、透き通った綺麗な硝子で包まれているのだろう。触れられない、届かない。触れた瞬間割ってしまいそうで、触れたくもない。
本人はきっとそんなことを知らない。だけどだからこそ、あの心は誰にも寄り添えないのだろう。誰かに強く共感することも、心から案じることもなく、たった一人でなぁなぁと生きていけてしまう。
たった一人で。
一人きりで。
あの心を思うたび、私の心は深い場所へ落ちていく。
彼女の心に、私も決して触れない。
あの子の頭の中は一体どうなっているんだろう。
熱を計るように、額をぴったりくっつけて、目を閉じたら何か見えるような気がする。だけどそれは希望でしかないということは、しっかりとわかってる。
他人を傷つけても、その反動を少しも受けない親友は、何気ない一言で誰かをよく傷つける。そうして、誰かが痛みを持っていることに気づかず、笑いながら次の話題を持ちかける。
知らないことは、時に罪である。
誰の言葉だったか忘れたけれど、その言葉こそを、私は親友に時々捧げたくなる。
その他人の痛みを理解しようとしない、彼女に。
昔、一度だけ。
彼女を傷つけようとしたことがある。
「ナツは一人でも平気なんだね」
皮肉気に呟いたにも関わらず、彼女は軽く眉を上げただけで、いつものように笑った。そうして、私の心を貫いた。
「そうだよ」
たった一言で。
彼女の心はいつだってどこか空っぽで、透き通った綺麗な硝子で包まれているのだろう。触れられない、届かない。触れた瞬間割ってしまいそうで、触れたくもない。
本人はきっとそんなことを知らない。だけどだからこそ、あの心は誰にも寄り添えないのだろう。誰かに強く共感することも、心から案じることもなく、たった一人でなぁなぁと生きていけてしまう。
たった一人で。
一人きりで。
あの心を思うたび、私の心は深い場所へ落ちていく。
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