『カウントダウン』 『永遠』
2005年2月19日 夏 近づくゼロ。
貴方の頬を撫でながら、いつだって思っている。
いつか訪れる、終わりのことを。
「目に見えるサヨナラばかり」
忘れたくても、見せつけられる別ればかりが、どこかにずっと巣食っている。
このまま時間が過ぎ去って、時間が止まったように、世界が回ることを望みながら、その輪廻が崩れることを私は望んでいる。
いつまでもいつまでも、言葉を亡くしたまま、眠り続ける人の側にいられると信じている傍らで、さっさと流れを断ち切って、すべて終わってしまえば良いと感じている。
それはきっと、永遠に続くカウントダウン。
かさかさと風に乗って、流れていく命は二人とも同じモノ。
けれど今の量は明らかに違ってしまった。あの子の元々少なかった残量が、耐久力を亡くした体からどんどんこぼれ落ちてしまっているから。
あの柔な体はきっともう、命をとどめておけないのだ。流れ込んだ栄養を消化しても、そのエネルギーは命を燃やさない。
ただ一瞬、線香花火のように小さく輝き、そしてあっという間に散っていくのだ。
切ないまでに。
穴だらけの、命の殻はきっともうぼろぼろ。
元のカタチに戻れないことは知っている。
毎日、毎日、同じではいられないことも知っている。
だけど、どうしようもないことだって知っている。
ゼロが訪れたとき。
私がどこかへ行かねばならないことだって、悔しいけれど知っている。
+ + + +
終わらないカウントダウン。
まるで頬を撫でられているかのような、柔らかい空間で、私は微睡み続ける。
いつまでも終わらない、この空虚な世界。
「目に見えない言葉ばかり」
答えもない。気持ちもない。意識もない。心もない。白くて透明で、何もないようで、すべてが存在する世界が私のすべて。
このまま時間が過ぎ去って、時間が止まったように、世界が回ることを望みながら、その輪廻が崩れることを私は望んでいる。
いつまでもいつまでも、言葉を亡くしたままで、私を儚く待ち続ける人の傍らから離れ、さっさと流れを断ち切って、すべて終わってしまえば良いと感じている。
それはきっと、永遠に終わらないカウントダウン。
さらさらと流れる時間とともに、あの子から消えていくモノはただ一つ。
丈夫な体に守られて、生命力だけは人一倍。けれど穴だらけな、心の薄皮。見えないところでひびが入ったカップのように。
それはもう、あの子の気持ちを一つだって、守ってはやれない。ただ諾々と、流れた込んだ気持ちが、消えていくのを見届けるだけ。
哀しいまでに。
零れてしまった、いつのまにかぽろぽろと。
元の関係に戻れないことは知っている。
毎日、毎日、終わりへと向かわねばならないことも知っている。
それが、どうしようもないということも知っている。
永遠が訪れたとき。
私がどこかへ逝かねばならないことだって、悔しいけれど知っている。
+ + + + + +
切ない30の言葉達
http://purety.jp/moment/30w.html
29 カウントダウン
30 永遠
貴方の頬を撫でながら、いつだって思っている。
いつか訪れる、終わりのことを。
「目に見えるサヨナラばかり」
忘れたくても、見せつけられる別ればかりが、どこかにずっと巣食っている。
このまま時間が過ぎ去って、時間が止まったように、世界が回ることを望みながら、その輪廻が崩れることを私は望んでいる。
いつまでもいつまでも、言葉を亡くしたまま、眠り続ける人の側にいられると信じている傍らで、さっさと流れを断ち切って、すべて終わってしまえば良いと感じている。
それはきっと、永遠に続くカウントダウン。
かさかさと風に乗って、流れていく命は二人とも同じモノ。
けれど今の量は明らかに違ってしまった。あの子の元々少なかった残量が、耐久力を亡くした体からどんどんこぼれ落ちてしまっているから。
あの柔な体はきっともう、命をとどめておけないのだ。流れ込んだ栄養を消化しても、そのエネルギーは命を燃やさない。
ただ一瞬、線香花火のように小さく輝き、そしてあっという間に散っていくのだ。
切ないまでに。
穴だらけの、命の殻はきっともうぼろぼろ。
元のカタチに戻れないことは知っている。
毎日、毎日、同じではいられないことも知っている。
だけど、どうしようもないことだって知っている。
ゼロが訪れたとき。
私がどこかへ行かねばならないことだって、悔しいけれど知っている。
+ + + +
終わらないカウントダウン。
まるで頬を撫でられているかのような、柔らかい空間で、私は微睡み続ける。
いつまでも終わらない、この空虚な世界。
「目に見えない言葉ばかり」
答えもない。気持ちもない。意識もない。心もない。白くて透明で、何もないようで、すべてが存在する世界が私のすべて。
このまま時間が過ぎ去って、時間が止まったように、世界が回ることを望みながら、その輪廻が崩れることを私は望んでいる。
いつまでもいつまでも、言葉を亡くしたままで、私を儚く待ち続ける人の傍らから離れ、さっさと流れを断ち切って、すべて終わってしまえば良いと感じている。
それはきっと、永遠に終わらないカウントダウン。
さらさらと流れる時間とともに、あの子から消えていくモノはただ一つ。
丈夫な体に守られて、生命力だけは人一倍。けれど穴だらけな、心の薄皮。見えないところでひびが入ったカップのように。
それはもう、あの子の気持ちを一つだって、守ってはやれない。ただ諾々と、流れた込んだ気持ちが、消えていくのを見届けるだけ。
哀しいまでに。
零れてしまった、いつのまにかぽろぽろと。
元の関係に戻れないことは知っている。
毎日、毎日、終わりへと向かわねばならないことも知っている。
それが、どうしようもないということも知っている。
永遠が訪れたとき。
私がどこかへ逝かねばならないことだって、悔しいけれど知っている。
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切ない30の言葉達
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29 カウントダウン
30 永遠
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