終わらない夏が、また来る。
終わってもいないのに、どうしてまた一から始まるのか。
不思議で不思議で仕方がないけれど、やっぱり始まるのは、私の心の中で一応区切りがあるからなのだろう。私に見える空はいつだって夏だけど、冷えた空気を勘違いはしない。
冬は冬と感じ取るし、秋になれば今年の夏が終わったと感じる。
ただ、終わらない夏もあるとうだけのこと。
春が来て、桜が咲きはじめる頃、私の心がいつも微かに震える。
去年の春におきたことさえ、忘れているというのに、何故かずっと昔の光景が、一瞬だけ瞼の裏に蘇るからだ。
千夏は、真夏と名付けられるかもしれなかった。これは私しか知らない。
千の夏を、万の夏で「まなつ」と読ませようとしたのだ。
けれどその言葉は彼女の本質を、今でも掴んでいる気がする。それは気のせいなんかじゃない。
真夏。
本当の夏。
貴方が持ち去っていった、届かない季節。
終わってもいないのに、どうしてまた一から始まるのか。
不思議で不思議で仕方がないけれど、やっぱり始まるのは、私の心の中で一応区切りがあるからなのだろう。私に見える空はいつだって夏だけど、冷えた空気を勘違いはしない。
冬は冬と感じ取るし、秋になれば今年の夏が終わったと感じる。
ただ、終わらない夏もあるとうだけのこと。
春が来て、桜が咲きはじめる頃、私の心がいつも微かに震える。
去年の春におきたことさえ、忘れているというのに、何故かずっと昔の光景が、一瞬だけ瞼の裏に蘇るからだ。
千夏は、真夏と名付けられるかもしれなかった。これは私しか知らない。
千の夏を、万の夏で「まなつ」と読ませようとしたのだ。
けれどその言葉は彼女の本質を、今でも掴んでいる気がする。それは気のせいなんかじゃない。
真夏。
本当の夏。
貴方が持ち去っていった、届かない季節。
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