広げていたシャツを棚に戻したところで、私はふと顔を上げた。
高い天井を叩きつける、いくつもの雨粒の音が聞こえた。
すでに一通り見終わってしまった店内は、なんとも張り合いがない。どこを見てもつまらない上、時間を過ごすことさえ苦痛に感じられる。
けれど外の雨を見れば、他にどこにも行けないことがわかる。
何がそんなに難いのかと尋ねたくなるほど、雨粒は力強く大地を叩きつけている。ざあざあと音を立てながら、世界に斜線を引いているのだ。
外に出たい気持ちを抱えながら、自動ドアの前に立ちつくし、私はその光景を見つめていた。
来たときと同じように、急に雨は上がった。
微かに小雨が降る野外へ出ると、強い日差しが私の肌を焼いた。
夕立で汚れを洗い流された世界に、真っ直ぐに伸びる日差し。
そこには紛れもない夏の気配がした。
呼吸も出来なくなるほどの、熱がどこからか生まれ、私の心を僅かに焦がした。
見上げた空は、どこまでも続く青だった。
高い天井を叩きつける、いくつもの雨粒の音が聞こえた。
すでに一通り見終わってしまった店内は、なんとも張り合いがない。どこを見てもつまらない上、時間を過ごすことさえ苦痛に感じられる。
けれど外の雨を見れば、他にどこにも行けないことがわかる。
何がそんなに難いのかと尋ねたくなるほど、雨粒は力強く大地を叩きつけている。ざあざあと音を立てながら、世界に斜線を引いているのだ。
外に出たい気持ちを抱えながら、自動ドアの前に立ちつくし、私はその光景を見つめていた。
来たときと同じように、急に雨は上がった。
微かに小雨が降る野外へ出ると、強い日差しが私の肌を焼いた。
夕立で汚れを洗い流された世界に、真っ直ぐに伸びる日差し。
そこには紛れもない夏の気配がした。
呼吸も出来なくなるほどの、熱がどこからか生まれ、私の心を僅かに焦がした。
見上げた空は、どこまでも続く青だった。
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